スタンディングデスクを有効かつ快適に活用するための方法を紹介します。
- 「座り⇔立ち」作業の姿勢切り替え時間
- 立ち作業をラクにするサポートアイテム
スタンディングデスクを買ったは良いけど、気づいたら9割の時間は座って作業している
「疲れるからスタンディングデスクはやめておけ」という情報もあって、購入に踏み切れない…
という方のために、スタンディングデスクを計画的かつ快適に活用できるようになる方法を紹介します。
スタンディングデスクはちゃんと活用すれば疲れません。むしろ立つことで疲れにくくすることができます。
決して安くはないスタンディングデスク。せっかくなら最大限に活用しつくしましょう。
- 「スタンディングデスクをスタンダードに」がモットー
- 建材、家具の設計15年のアラフォー技術者
- 睡眠4時間の残業まみれの生活からの脱出に成功
- 仕事の効率を高めてくれたスタンディングデスクの情報を発信中
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立ち作業時間の目安
立ち作業もやりすぎはNG
まず最初にお伝えしたいことは「立ち作業もやりすぎはNG」ということ。
座り作業と同様に、同一姿勢を長く続けることは肉体的・精神的にも望ましいとはいえません。
この問題を解決するアイテムとして注目を集めているのがスタンディングデスク。
座り⇔立ちの姿勢を簡単に変えることで、血流改善や気分転換といったポジティブな効果が報告されています。
1日の立ち作業時間は2時間が目安
姿勢を変えた方がよいのは分かったけど、どのくらい時間を立ち作業すれば良いの?
1時間あたり15~30分が望ましいですよ。
大手オフィス家具メーカーのオカムラ製作所HPで、1日の立ち作業時間の目安は『1日に2時間が目安。理想は4時間』と紹介されています。
8時間労働と考えると2~4時間は25~50%に相当し、1時間あたりでは15分~30分となります。
何分おきに姿勢を切り替えると効果的?
もっと具体的に『何分おきに姿勢を切り替える』と良いのかな?
健康・生産性・集中力の観点から、3つの時間配分の例を紹介しますね。
- 健康に着目した『アラン・ヘッジ教授』の推奨時間
- 集中力に着目した『15・45・90分の法則』
- 生産性に着目した『ポモドーロテクニック』
健康に着目|アラン・ヘッジ教授が薦める時間配分
- 座り作業:20分
- 立ち作業:8分
- 軽い運動:2分
米国コーネル大学で人間工学の教授を務めるアラン・ヘッジ氏の唱える時間配分。
座り作業(20分)~立ち作業(8分)~軽い運動(2分)の30分サイクルを繰り返すことが、健康において最も理想的な時間配分とのこと。
立ち作業時間が8分と短いので、スタンディングデスクを使い始めたばかりで、足が疲れやすいと感じる人におすすめの時間配分です。
集中力に着目|15・45・90分の法則
- 座り作業:15分
- 休憩:7.5分
- 立ち作業:15分
- 休憩:7.5分
- (繰り返し)
『神・時間術』や『アウトプット大全』の著者で知られる精神科医の樺沢紫苑先生による「15・45・90分の法則」を参考にした時間配分です。
人間が集中を持続できる時間の限界は次の15分・45分・90分で区切られるというもの。
- 15分
-
人が深い集中を持続させられる時間
- 45分
-
子どもでも集中力を保てる時間※小中学校の授業時間やサッカー前後半の時間など
- 90分
-
大人でが集中していられる時間の限界※大学やセミナーの講義
この『深い集中を持続させられる15分』に着目し、行われた実証検証があります。
それが東京大学薬学部の池谷裕二教授とベネッセが中学1年生を対象に行った『勉強時間による学習の定着・集中力に関する実証実験』。
結果だけ説明すると、下記の3つの時間配分では短時間で3setに分けて作業した3番のグループが最も優秀な成績を残したというもの
- 60分学習
- 45分学習
- 15分×3set(7.5分休憩×2回)
長時間の集中力に自信が無かった自分はこの時間でやってました。
生産性に着目|ポモドーロテクニック
- 座り作業:25分
- 休憩:5分
- 立ち作業:25分
- 休憩:5分
※2サイクル(2時間)したら、30分の長い休憩をいれる
ポモドーロテクニックは「集中して作業する時間(25分)」を「短時間のこまめな休憩(5分)」をはさんで行う時間管理テクニック。
SNSやさまざまなメディアでも紹介されている人気の高い手法です。
しかしポモドーロテクニックは時間配分だけて実践しても効果はイマイチ。
もう一つの重要なポイントは「やること」と「やらないこと」をしっかりと決めること。
25分の限られた時間の中で集中して作業し、タスクを1つづつ完了させていくことで、計画的に仕事を終わらせることができるようになります。
時間制限を意識するかしないかでは、結果に圧倒的な違いがでますよね。
ポモドーロテクニックは25分と立ち作業時間が長いので、立ち作業に慣れてきた方にはダントツおすすめの時間配分です。
立ち作業をラクにするアイテム
数分立っているだけでも足が痛くなっちゃう
立ち作業しようとしても、面倒に感じて気が乗らない
という方に、立ち作業のハードルをグッと低くするアイテムも紹介しますね。
スマートスピーカーでタイマーセット
本記事では座り・立ち作業の時間配分を紹介しましたが、いざ実践すると「タイマーのセットが面倒くさい」ということがわかると思います。
スマホでもタイマーはセットできますが、いちいち手に取って、ロックを解除して、タイマーをセット…なんて作業を10~20分おきにするなんて、わずらわしいですよね。
スマホを立ち上げるとついついSNSを見ちゃうんだよね
そんな時に活用したいのが、スマートスピーカー。
「アレクサ、25分のタイマーかけて」と一声かけるだけ。手を止めなくて良いので、わずらわしさも感じません。
1台あるだけで簡単・確実・計画的に、立ち作業への切り替えを進めることができますよ。
個人的には、スタンディングデスクに必須のアイテムです。
作業中に思いついたアイデアやタスクも、手を止めずに声でメモできちゃいます。事務所にも置きたいけど、恥ずかして使えない(;^ω^)
スタンディングマットを使う
足の裏や踵が痛くなる…
とお悩みの方に試してみてほしいのが「スタンディングマット」。
局所的に集中する負荷を足の裏全体に分散してくれます。
その結果、姿勢が崩れにくくなり、足裏だけでなくふくらはぎや太ももなど足全体も楽になります。
海外製は靴履きが前提の硬い素材の商品も多いので注意が必要。
在宅ワークで素足のまま使うのであれば、厚みがあってクッション性が高いものがおすすめです。
私はIKEAのプレイマット(PLUFSIG)を使用していましたが、バウヒュッテのBHA-70Gに買い換えました。3層クッションのもっちり構造でより効果的に体圧を分散してくれる。
リカバリーサンダルを履く
スタンディングマットよりもお手軽なアイテムが「リカバリーサンダル」。
普通のサンダルとの違いは3つ。
- クッション性が高い素材
- 靴底に厚みがある
- 土踏まずに沿ったアーチ形状
リカバリーサンダルはこのような特徴的な構造にすることで、スタンディングマットと同様、足裏全体に負荷を分散することができます。
リカバリーサンダルはOOFOSが有名ですが、スポーツ後の疲労回復用でお高め。
スタンディングデスクの疲労軽減用としては、廉価版のKUROOでも効果を十分に感じることができますよ。
アーチ形フットベッドで有名な、ビルケンシュトックもおすすめです
スタンディングチェアを利用する
立ち作業を快適にするグッズナンバーワンは「スタンディングチェア」です。
立ってるのに座っちゃうの?
と思われるかもしれませんが、スタンディングデスクの本来の目的である「姿勢を変える」ことはしっかりと果たせます。
腰痛が職業病の漫画家さんも取り入れており、スタンディングデスク最強の相棒です。
スタンディングチェアは斜めに傾けられるガス圧昇降式(FLEXISPOTやサンワダイレクト製など)が望ましいですが、置き場所に困るのが難点。
そこでおすすめなのが、アウトドア用のモバイルスタンディングチェア。
折りたためるので、置き場所にも困らないし、レジャーや行列に並ぶ際にも活躍してくれます。
他にもスタンディングデスク周辺アイテムもまとめた記事も作成しているので、こちらもどうぞ。
まとめ
姿勢切り替え時間
立ち作業時間は1日に2時間が目安。理想は4時間 (1時間あたり15~30分)
姿勢の切り替えタイミング案を紹介。自分にあった時間を模索すると尚良い。
- アラン・ヘッジ教授の推奨時間
- 『20分(座り)→8分(立ち)→2分休憩』を繰り返し
- 15・45・90の法則
- 『15分(座り)→7.5分(休憩)→15分(立ち)→7.5分(休憩)』を繰り返し
- ポモドーロテクニック
- 『25分(座り)→5分(休憩)→25分(立ち)→5分(休憩)』繰り返し
- ※ただ時間を区切るだけでなく「25分以内に決めたタスクを終わらせる」という意識が重要
スタンディングデスクを上手に活用して生産性を高め、自分の好きなことができる時間を増やしていきましょう。
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